株式会社のメリット

今、新規で自分の会社を立ち上げる人が増えてきているそうですが、会社設立と言えば一般的にイメージされるのが株式会社です。
新会社法となってから株式会社と合同会社、合名会社、合資会社の4種類の会社形態から選べるようになっていますが、ほとんどの経営者が株式会社を選択しています。
日本の企業は株式会社がメインになっていますし、ほかの選択肢ははじめからないという人もいるでしょう。
それでは株式会社がなぜここまで選ばれているのか、そのメリットを紹介していきます。

ひとつめにあげられるのは何と言っても抜群の知名度で、先ほども言った通り日本の企業はほとんどが株式会社ですから、会社=株式会社と思っている人も少なくありません。
取引するにしても株式会社を想定しているところばかりでしょうし、株式会社としか取引しないという企業もあります。
つまりこの知名度の高さはそのまま信頼性へと繋がり、これが大きな武器となっているのです。

ビジネスシーンにおいて信頼性の高さは非常に大きな武器で、特に新規の企業はこれからいろいろな取引先を掴んでいかなければならない立場ですから、まずは相手に信頼してもらうところからがスタートになります。
そういった意味で株式会社というだけである程度話を聞いてもらえる立場にあるわけですから、それだけで大きなアドバンテージがあります。

また、株式会社は会社設立費用がほかの会社形態と比べて高く、たとえば合同会社の場合はトータルで60,000円〜100,000円程度で会社設立できますが、株式会社を設立するとなるとその2倍以上になる200,000円〜240,000円程度用意しなければなりません。
しかし会社設立費用の高さを考慮しても信頼性の高さを選択する人が多いのは、それが直接事業に影響するからなのです。
第三者の視点から想像してみると分かりやすいと思いますが、もし自分が取引先側に立ったときに同じ条件で株式会社と合同会社が申し込んできたとしたら、おそらくほとんどの人は株式会社を選択するでしょう。
これはあまり情報がない状態でも、知名度の高さが安心させるからです。

株式会社はその名の通り株式を発行できる会社で、これも大きなメリットのひとつと言えます。
株式会社の仕組みとしては自社の株式を発行し、それを買って貰うことによって資金調達が可能になりますから、ほかの会社形態と比べても資金調達の幅が広いと言えます。
企業にとって資金調達は常に大きな課題になるものですから、できるだけその選択肢は広いほうが有利になります。

さらに株式を公開することによってより多くの人に会社の名前を知ってもらうチャンスが生まれますし、たくさんの人に株を買って貰えればそれが会社の成長へとつながっていきます。
見られているというプレッシャーはもちろんありますが、資金が潤沢になればこれまでできなかったことにもチャレンジできますし、より一層事業拡大に向けて動き出せるようになります。

ただ株式を持つ割合によっては経営権を脅かされる可能性があり、たとえば発起人の一人が会社を辞めたあとに持っていた株式を第三者に売ってしまった結果、その第三者が経営に参加する権利を得てしまうケースも考えられます。
そういったトラブルにならないためにも最初は譲渡制限を設けておき、会社が軌道に乗って上場するような状況になってから株式を公開するという流れが一番いいでしょう。
株式を公開するタイミングは企業によって異なりますから、専門家とも相談しながらベストなタイミングを探っていってください。

さらに企業にとっては良い人材をいかに確保するかが大きなポイントになりますが、その点も株式会社は有利です。
求人情報に株式会社と記載されているのと個人事業主が募集しているのとでは、明らかに株式会社のほうが人が集まりやすいですし、長く勤務することを想定するならよっぽどのことがない限り株式会社を選択する人がほとんどでしょう。
良い人材がいることによって会社の成長は決まりますし、人材が不足していくとだんだん効率も悪くなってしまい、社員の不満も溜まって悪循環に陥ってしまいます。
ですから採用面で有利だというのもとても大きなメリットなので、その点でも選ばれているのだと考えられます。

ほかにも税金面でのメリットもあって、個人事業主の場合はその年の所得に応じて税率が変化し、たくさん利益が出るとその分税金も多く納めなければなりません。
しかし株式会社は法人ですから会社として納める税金は法人税になりますが、法人税は常に一定の税率で納めます。
ですから利益が出たとしても税率は変わりませんので税金で損をすることはないのです。

ついでに言えば法人は相続税の対象になりませんから、たとえば自身が亡くなったとしても、会社は法人の財産となりますので相続税はかからないのです。
個人事業主だと個人の財産になってしまいますので、この点もメリットと言えるでしょう。